90年代の黄金期ヒップホップを軸にしながらもソウルフルでjazzy、Lo-fiを効かせたサウンドは、空前のLo-fiブームとして全世界で大きな影響力を持つ一代ジャンルとして確立されつつある。日本を代表する今は亡きnujabesのサウンドプロダクションは、10年以上経つ今でも影響力が強い名盤として、多方面のリスナーから認知されている。エフェクトを効かせたサウンドでチルアウトやBGM、イージーリスニングといった要素が強く、聞きやすくカフェやラウンジといったあらゆる場面で通用する音楽性を持つ。ローランド社の名機であるsp404シリーズやBOSS社のDr.Samplerといったサンプラーは、lo-fiサウンドを作る上で欠かせない機材で、ビートライブなどにも多様できる程に感覚的、即興的に操れるほどあらゆる制作現場で取り入れられている。今回はそんなLo-fiブームを引率する様々なアーティストを紹介してみたいと思います。どなたかの新しいlo-fiミュージックの発見になれば幸いです。
GREEN ASSASSIN DOLLAR
Green Assassin Dollar
EAR WAX BEATTAPE
レーベル : APHRODITEGANGHOLDINGS
評価 :
ジャパニーズヒップホップアーティストの舐達麻のトラックメーカーでNujabesライクな、チルアウトでLo-fiなヒップホップビートで人気を集めている。
特に舐達麻の曲で彼が作曲したfloatinは、YouTube上で2021年10月現在で再生回数10,000,000回に迫るほどの勢いで、日本語ラップの中心として多くの若者に認知されている。今日本で1番注目を集めているTrack Maker の1人である。
Nujabes
Nujabes
Modal Soul
レーベル : Hydeout production
評価 :
日本の有名なヒップホッププロデューサーの1人で、チルアウト色の強いジャジーなヒップホップトラックを得意とする。Shing02との相性が最高なLuv sicは、90年代以降のアンダーグラウンドジャパニーズjazzyヒップホップのバイブルである。サムライチャンプルといったアニメのサントラで使用されたり鋭いセンスで多方面で活躍した。2010年に不慮の事故で惜しくも亡くなってしまった。世界的に盛り上がりを見せるローファイヒップホップのルーツとして再度注目を集めている。氏の独特の世界観を表現するアルバムのアートワークにも注目したい。
knxwledge
knxwledge
1988
レーベル : STONES THROW
評価 :
アンダーソン・パックとのnxworriersとしての活躍も記憶に新しいLAのビートメーカーであるknxwledgeがストーンズ・スロウレーベルより発表した作品。90年代のバイブスを纏い、ローファイを効かせたmellowでソウルフルなサウンドが持ち味で、2020年代以降を代表するビートメーカーの一人と言っても過言ではない。万人受けする聞きやすいフォーリングを持ちながらも、緻密で広がりのあるサウンドは、耳の肥えたリスナーも納得のサウンドに仕上がっている。Lo-fiサウンドのムーブメントの中でも、際立つ個性的でタイトなビートは、色褪せない輝きを放つ極上のビートで溢れている。
Lo-fi Hiphopの特徴・機材
ローファイビートを作る機材で人気なのがローランドのSP 404 SXやボスのドクターサンプラといった機材です。これらの機材はレコードやCDなどから音源をサンプリングしその音源をサンプラー内で加工することができます。このサンプラー内のlow pass フィルタやLo-fiといったエフェクトを聞かせることでサンプリングした音源を加工することができます。またこれらの機材は考えようによっては感覚的な即興演奏が可能で、ビートライブとしても使用できることから販売終了となった今でも高値で取引され品薄状態が続いている。GREEN ASSASSIN DOLLARを中心にYouTubeでSP 404を使用した多くのアーティストのライブ映像を見ることができる。特にドクターサンプラーはアンダーグラウンドヒップホップアーティストのMADLIBが使用していることでも知られている。またSP 404 SXは、日本人ヒップホッププロデューサーで舐達麻のトラックメーカーであるGREEN ASSASSIN DOLLARがメインで使用している機材としてもよく知られている。
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