Groove Shinin' Music Guide
【CHICAGO SOULの名門】Brunswick Records名盤5選
Brunswick Recordsは、シカゴ・ソウルを語るうえで欠かせないアメリカの名門レーベルです。Motownとはまた異なる、日々の暮らしに自然と溶け込むファンキーでソウルフルな作品を数多く残しました。Barbara Acklin、The Chi-Lites、The Lost Generation、Jackie Wilson、Exit 9など、そのカタログにはフリーソウルやレアグルーヴの視点から再発見したい名曲が眠っています。今回はメロウな歌ものから骨太なファンクまで、Brunswickの魅力を味わえる5枚を紹介します。
Listening Points
聴きどころ
Brunswickのカタログには、甘くメロウなヴォーカル作品と、ダンスフロアを揺らすファンクが自然に共存しています。歌を引き立てる端正なアレンジの奥には、ドラム、ベース、ギター、ホーンが作る確かなグルーヴがあり、聴きやすさの中にも掘り下げるほど新しい発見があります。ソウルの入口としてはもちろん、DJやビートメイカーの視点から聴いても奥深いレーベルです。
Album List
名盤一覧
Seven Days of Night
Barbara Acklinが1969年に発表したアルバムです。フリーソウルの大名曲「Am I the Same Girl」を収録。Young-Holt Unlimited「Soulful Strut」と同じ楽曲の骨格を持つ親しみやすいメロディは、一度耳にすると忘れがたく、時代を越えてさまざまな場面に溶け込みます。 タイトル曲「Seven Days of Night」は、タイトなドラムとサンプリングソースを思わせる印象的なフレーズに、Barbara Acklinの伸びやかな歌唱が重なるミディアムナンバー。アルバム全体に流れるソウルフルな温度と確かなグルーヴは、まさにレアグルーヴ/フリーソウルの感覚に通じます。
The Sly, Slick and the Wicked
The Lost Generationが1970年に発表したデビューアルバムです。ブラックネス、ファンクネス、ソウルフルなハーモニーを併せ持つ、Brunswickのカタログから忘れずに掘り起こしたい一枚です。 タイトル曲「The Sly, Slick and the Wicked」は、桃源郷を思わせる甘くメロウな空気をまとった名曲で、Nas『It Was Written』のイントロに引用されたことでも知られています。「Love Land」は太いベースラインと歌心にあふれたファンキーなナンバー。The Momentsで知られる「Love on a Two-Way Street」のカバーも含め、スウィートソウル好きにも強くすすめたい内容です。
Beautiful Day
Jackie Wilsonが1973年に発表したBrunswick作品です。「Let's Love Again」は、Barbara Acklin「Am I the Same Girl」と並べて聴きたい、カタログに隠れたメロウソウル。ファンキーで太いベースラインに、Jackie Wilsonの伸びやかな歌声が重なり、いつ聴いても色褪せない魅力を放ちます。 「Pretty Little Angel Eyes」のようなミディアムテンポの楽曲では、甘さと軽やかなグルーヴが絶妙に共存。派手な代表曲だけでは見えにくい、Jackie Wilsonの成熟したソウル表現を味わえる一枚です。
Never Gonna Leave You
Maryann Farra & Satin Soulが1975年に発表したアルバムで、ソウルフルなディスコナンバーを数多く収録しています。「You Got to Be the One」は、時代を感じさせない豊かなメロディが魅力のミディアムナンバー。軽やかなリズムと温かな歌声が自然に溶け合う、フリーソウルとして名高い一曲です。 「Living in the Footsteps of Another Girl」も、往年のソウルミュージックへ通じるメロウでソウルフルな仕上がり。ダンスミュージックの高揚感と、Brunswickらしい親しみやすい歌心を一枚で楽しめます。
Straight Up
Exit 9が1975年に発表したファンク名盤です。Brunswickを掘るなら避けて通れない「Fly」は、太いベースライン、タイトなドラム、鋭いホーンが一体になった強烈なグルーヴを持つ一曲。Average White BandやKool & the Gangのようなファンクが好きなら必聴です。 「Jive Man」ではカッティングギターとリズム隊が間違いのないファンクネスを生み、「Thoughts of You」ではメロウな表情も披露します。楽曲ごとに色を変えながらも演奏は緻密で、ファンク、ジャズ、レアグルーヴのどの入口から聴いても楽しめる作品です。
First Listen
まず1曲だけ試すなら
フリーソウルの入口ならBarbara Acklin「Am I the Same Girl」、甘いシカゴ・ソウルならThe Lost Generation「The Sly, Slick and the Wicked」、ファンクの強度を求めるならExit 9「Fly」がおすすめです。
Summary
まとめ
Brunswick Recordsには、シカゴ・ソウルの洗練された歌心と、ファンクの強靭なリズムが同居しています。Barbara AcklinやThe Lost Generationのメロウな作品から入り、Jackie WilsonとMaryann Farra & Satin Soulで歌の奥行きを味わい、最後にExit 9の骨太なファンクへ進むと、レーベルの振れ幅がよく分かります。聴きやすさの先に、フリーソウル、レアグルーヴ、サンプリングへつながる深い魅力が広がるカタログです。
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