a tribe called quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)はMCでありトラックメーカーなどマルチな才能を発揮するQtip(Qティップ)を中心に、de la soulやジャングルブラザースを中心とするネイティブ・タン一派から輩出されたグループである。1990年にリリースされた1st Album「People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm」から始まり、The Ummah名義やJDillaが制作に携わった「The Love Movement」に至るまで、サンプリングベースに60年・70年代のソウル・ファンク・ジャズなどの影響を随所に感じることができる。特に「bonita applebum」や「can i kick it?」などの初期の名作は今でもHIPHOPクラシックとして愛されている。類稀なセンスから作られた数々の楽曲は今でもサンプリングヒップホップの古典として認知され、元ネタの新たな価値を生み出した。
1990年から一貫してHIPHOPクラシックを数多く生み出しているa tribe called questのアルバムと楽曲を紹介していきたいと思います。
a tribe called quest|People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm
a tribe called quest
People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm
レーベル : Jive
評価 :
1990年に発売された1st Albumで「bonita applebum」や「can i kick it?」といったHIPHOPクラシックが収録された名盤です。
特にbonita applebumはロイエアーズ(roy ayers)のグループであるroy ayers music productionの頭文字をとったrampのDaylightをサンプリングした名曲で、ネタ感を十分に残したスムースでjazzyな楽曲となっています。
ルー・リードの1972年のヒット曲「Walk on the wild side」のイントロをモロにサンプリングした「can i kick it?」はB-boyアンセムとして今でもフロアライクなHIPHOPクラシックの一つです。ロックやソウル、ファンク、ジャズとbeatsが融合した今でも十分に通用する1990年サンプリングHIPHOPの傑作です。
a tribe called quest|The Low and Theory
a tribe called quest
People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm
レーベル : Jive
評価 :
レジェンドベースプレイヤーのRon Carter(ロン・カーター)をフューチャーした2ndアルバムで
全編に渡り重厚なベースとタイトなドラムのHIphopを聴くことできる。
ベースとドラムというファンクミュージックに必要な要素を存分に堪能できる内容で
ア・トライブ・コールド・クエストが現代版ファンクミュージックをHIPHOPで表現した作品と言っても過言では無いだろう。
Brother Jack McDuff – Oblighettoをサンプリングした「scenario」やAverage White Bandの「Love Your Life」ネタの「check the rhyme」、浮遊感溢れるスムースでmellowな「jazz(we’ve Got)」などのHIPHOPクラシックが収録されており、70年代のjazzやjazzfunk、soul、funkの要素が多分に詰め込まれた内容になっている。
A tribe called quest|THE LOVE MOVEMENT
A tribe called quest
THE LOVE MOVEMENT
レーベル : Zomba Recording corporation
製作年 : 1998年
評価 :
「The Ummah」がトータルプロデュースした作品で、J Dillaワークが色濃く出た1998年リリース5枚目のアルバムです。
FInd a WayやLike it Like That、4 Moms、The Loveなどメローでスムースな楽曲が目白押しで普段HIPHOPを聞かない人にもオススメできる作品に仕上がっています。
サンプリング(MPCなど)が主流の中で、シンセサイザーや生楽器などを加えた当時最新の音源は、時代を超越し、今でもその実験的な音源は様々な人たちに影響を与えています。
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