Groove Shinin' Music Guide

Hiphop producer - MADLIB(マッドリブ)

90年代の黄金期から活動を続けているクレイジーなアンダーグラウンドHIPHOPのプロデューサーの1人で、Beat conductor名義、Yesterday New Quintet、Madlib名義などの多種多様な名前で活動を続けており、とくに2000年にBlue note recordsの音源を使ったBeats音源集の「Blue note 帝国への侵略」(shade of blue)でworldwideに脚光を浴び、世界中のミュージックラバーを虜にした。またJ DILLAとのchampion soundや故MF DOOMとのMadvilliain名義のMadvilainyなどのレジェンドプロデューサー達との共作は、今でもアンダーグラウンドヒップホップの金字塔として高い評価を得ている。 2019年に発表されたFreddie Gibbsとの共同アルバム「Bandana」をiPadだけで製作したことが一躍話題となった。Peanuts butter wolfが創業したstones throwの看板アーティストの1人で、アメリカのカリフォルニアから実験的で最先端のリズムを生み出している。

Listening Points

聴きどころ

Madlibは、サンプリング、ジャズ、ソウル、ファンク、レアグルーヴを自分の感覚で組み替えるプロデューサーです。Madvillainのようなアンダーグラウンドヒップホップから、Blue Note音源を再構築した作品、J Dillaへの追悼作、別名義でのジャズ作品まで、作品ごとに入口が変わります。まずは代表作から聴くと、ビートの荒さ、音の黒さ、ループの中にあるずれた美しさが掴みやすくなります。

Album List

名盤一覧

SIDE 01 アンダーグラウンドヒップホップの怪作

Madvillain / 2004 / Stones Throw

Madvillainy

★★★★★

Madlib(マッドリブ)とMF Doom(MFドゥーム)の2人の天才/奇才によって共作された2004年を代表するアンダーグラウンドヒップホップで、当時の鋭く早すぎる感性から生み出された本作は、2021年になっても時代の最先端にあり、オリジナルのレコードは数万単位で取引されるほど今なお人気が高い一枚だ。illestな感覚の変態的なビートと刻まれたサンプリングソースからなる珠玉の音源の数々は、90年代のHIPHOPの流れをしかと受け継ぎつつも、Madlib(マッドリブ)とMF Doom(MFドゥーム)という2人の独自のフィルターを通し、未だ誰も到達し得ないHIPHOPミュージックの高みへと到達している。今なお永遠のマスターピースとして語り継がれている一枚。

  • Madlibを代表作から聴きたい人
  • MF DOOMとの変則的なヒップホップが好きな人
  • サンプリングビートの鋭さを味わいたい人
SIDE 02 Blue Noteを再構築したビート作品

MADLIB / 2003 / Blue Note Records

Shades of Blue : Madlib Invades Blue Note

★★★★★

過去Blue Note音源のサンプリング権限を全て与えられ、イントロ、アウトロを含め16曲のHIPHOP BEATS集。当然、名門レーベルBlue Noteから出されたヒップホッププロデューサーのMADLIBの作品です。 bobby hutchersonの「montara」やロニー・フォスターの「Mystic Brew」、bobbi humphreyの「please set me at ease 」などの楽曲をサンプリングし、優れた原曲の音楽性を残しつつ、MADLIB独特のフィルターで再調理した楽曲達は、サンプリングビーツのバイブルとして相応しく、発売から十数年経った今でも輝きを失わず様々なアーティストに影響を与えて続けています。

  • ジャズとヒップホップの接点を聴きたい人
  • Blue Noteの音源をビート目線で楽しみたい人
  • サンプリングの再構築感が好きな人
SIDE 03 J Dillaへの敬意が滲む追悼ビート集

MADLIB / 2008 / Stones Throw Records

Beat Konducta, Vol. 5-6: Dil Cosby & Dil Withers Suite

★★★★★

Beat Konducta名義のmadlib(マッドリブ)の作品で、生前最後のアルバムである故JDILLAの「donuts」に対する敬愛の念を込めた全42曲の追悼アルバム。全編を通してJ Dillaライクなフィーリングを感じ取ることができ、メロウでソウルフルなサンプリングベースのループミュージックを聞くことができる。生前の同志であり、通ずる感覚を持つ者だけにしか作ることが出来ない極上のヒップホップだ。bill cosbyとbill withersをもじった変名もユニークで面白い。ジャケットのセンスも◎。

  • J Dilla周辺のビートが好きな人
  • メロウでソウルフルなループを聴きたい人
  • Madlibのビートメイカーとしての感覚を深掘りしたい人
SIDE 04 Stevie WonderをMadlib流に解釈したジャズ作品

Yesterday's New Quintet / 2004 / Stones Throw Records

Stevie

★★★★★

Madlibの別の名義での作品で、その名の通りジャズクインテットををたった1人でこなしている。Madlibのスティービー・ワンダーの楽曲をカバーしたJAZZ・SOUL路線の作品。スティーヴィー・ワンダーのカバーやフリージャズ、ジャズファンク、ヒップホップなどのニュアンスもあり、生音を中心にサンプラーや電子機器をを駆使して作られた作品は、オリジナルなstevie wonderの楽曲の質感を残しつつ、マッドリブ独自のフィルターを通した黒いファンクネスが続く。

  • Madlibのジャズ名義を聴いてみたい人
  • Stevie Wonderの楽曲を別角度から楽しみたい人
  • ジャズ、ソウル、ヒップホップの混ざり方が好きな人

First Listen

まず1曲だけ試すなら

Madlibの入口として、Madvillainの鋭いビート、Blue Note音源を再構築したジャズ感、J Dillaへの敬意が滲むメロウなループから触れると流れが掴みやすいです。

Summary

まとめ

Madlibは、ヒップホップの枠だけでなく、ジャズ、ソウル、ファンク、レアグルーヴを横断して聴くと魅力がより見えます。まずは『Madvillainy』で鋭いビート感を掴み、『Shades of Blue』でジャズとの接続を聴き、『Beat Konducta』でJ Dilla周辺の文脈に進むと流れがわかりやすいです。別名義のYesterday's New Quintetまで触れると、Madlibが単なるビートメイカーではなく、音楽全体を再構築するコンダクターなんだと理解できるでしょう。

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