孤高のリシシストで90年代から2020年代の現在まで、揺るがないスタイルでHIPHOPシーンを席巻するMCの1人である。シーンに登場してから数年はcommon senseとして名乗っていた時期もあった。
NPR MusicのTiny desk concertでは、ホワイトハウスでデリックホッジ(Derrick Hodge)やロバートグラスパー(Robert Glasper)などの若手ジャズヒップホップミュージシャンとセッションを行うなど今でもシーンの中心で精力的に活動している。
今でもは亡きJDillaと制作を良く共にし、ソウルクエリアンズ(Soulquarians)のようなアーティスト集団とも親交が深い。ジャズ、ソウル、ファンク、クラシック、ロックなどあらゆる幅広い音楽性を持ち、サンプリングベースの楽曲も当然多いが、近年では生楽器を中心としたオーガニックなサウンドプロダクションが目立つ。
俳優としても活動しており、Wu tang clanのRZAも出演したデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウが主演の「American Gangstar」ではギャング役として出演している。
HIPHOPの枠を軽く破るマルチな才能で、様々な業界から支持されている今後も注目のMCの1人だ。
Common|Like water for chocolate
Common
Like water for chocolate
レーベル : MCA
評価 :
クエストラブ、ディアンジェロ、ジェイムズ・ポイザー、j・ディラなどの面々が中心になり結成されたプロダクションチームであるソウルクエリアンズ(Soulquarians)が中心になり作成されたアルバムで、生音ベースのオーガニックな楽曲や実験的なサウンドが詰まったアルバムだ。
bobby coldwellの「open your eyes」をサンプリングした「The Light」はネタ感を残したアーバン&スムースな楽曲で、今でもフロアライクなHIPHOPクラシックだ。
Dj Premierがトラックを提供した「6th sense」は今でもDj Premierのベストワークとして揚げる人もいるほど非常に完成度の高いトラックで、commonのラップがばっちりハマった傑作だ。Slum Villageが参加でJDIllaプロデュースの「Thelonius」や「Payback is a Grandmother」などの楽曲にも注目だ。全曲捨て曲なしで、時代を超越して聞き継がれていく名盤。
Black America Again / Common
Common
Black America Again
レーベル : DEF JAM
評価 :
孤高のリリシストとしても呼び名が高いCommonによる2016年の作品で
ヒップホップマナーなサンプリングと共存しながら
生音と電子楽器を使った普遍的な楽曲作りとなっている。
タイトル曲の「Black America Again」はピアノの音階がシリアスで緊張感を誘うナンバーで、
続く「Love Star」はリラックスしたキャッチーでポップな軽快なリズムが特徴的です。Jazzなinterludeも聞き捨てなりません。常に新しい角度から独自の音楽性を確立している2000年以降のコモンを代表する名盤の一つです。
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